絵文字ひとつで関係が変わる?中国のチャット文化
こんにちは、ほんちゃです。
突然ですが、あなたは中国の友達とWeChatでやりとりするとき、絵文字の使い方に気をつけてますか?
先日Xで投稿したこのツイートが1.9万いいね、1441回リツイートで、少し反響を呼んだためご紹介です。

私、かつて中国人の友達に「その絵文字、実は中国であんまり良い意味じゃないから使わない方がいいよ」って言われて、めちゃくちゃ恥ずかしい思いをしたことがあるんです。
それまで私は日本の感覚で何気なく使っていた😊この絵文字。日本だと「ほっこり」「優しい笑顔」みたいなニュアンスで使いますよね。でも中国では、この絵文字にはちょっと冷たい、嘲笑や、見下げた笑い方、皮肉っぽい意味もあるんです。
今日は、そんな”リアルな中国のチャット文化”について、私の失敗談も交えながらお話しします。中国語学習者なら絶対に知っておきたい、教科書には載ってない超実践的な内容です。
日本と中国、同じ絵文字でもこんなに違う

まず、絵文字の話をする前に大前提。
中国のコミュニケーションツールはWeChat(微信)が圧倒的です。LINEではなく、WhatsAppでもなく、WeChat。中国で生活するなら、WeChatなしではマジで何もできません。
そしてこのWeChat、オリジナルの絵文字がめちゃくちゃ豊富。中国独自の文化や感覚が反映されているので、日本の絵文字の感覚で使うと「あれ?」ってなることが多いんです。
【失敗例①】😊ニコニコ顔 → 実は「冷笑」「皮肉」「さようなら」
日本だと、この絵文字って「優しい」「ほんわか」みたいな温かいイメージですよね。でも中国では、目が閉じている笑顔って、どこか冷たい、距離を置いた印象になるんです。
中国人の友達曰く、「微笑不语(微笑んでいるけど何も言わない)= 内心は別のことを考えている」みたいな感じらしい。だから親しい友達に使うと、「あれ、怒ってる?」「冷たくない?」って受け取られることがあるんですって。
私も最初は「え、そんなまさか」って思ったんですけど、実際に中国人同士のチャットを見てると、確かにこの絵文字ってあんまり使われてないんですよ。使われてても、ちょっと皮肉っぽい場面とか、「はいはい、わかりましたよ(棒読み)」みたいなニュアンスのときが多い。
年齢によっても意味が異なります。
年代が50代以上の世代は、笑顔、微笑みというそのままの意味で使われることもありますが、20代などの若者世代には、嘲笑や、皮肉の意味にとらえられることが多いです。
じゃあ中国で「にっこり笑顔」を表現したいときは何を使うかというと…
【正解】🙂や😄、そしてWeChatオリジナルの目が開いている笑顔
中国のWeChatには、目がぱっちり開いていて、口角が上がっている笑顔の絵文字があります。これが日本の😊に近い、親しみのある笑顔として使われます。
あとは🙂や😄なんかも普通に使われますね。とにかく目が開いているってのが、「心を開いている」「素直に笑っている」というサインになるみたいです。
WeChatでよく使われる絵文字の”リアルな意味”
せっかくなので、他の絵文字についても見ていきましょう。中国語学習者が知っておくべき、WeChatの絵文字あるあるです。
【絵文字②】🤝握手 → 「取引成立」「了解」
日本だと握手の絵文字ってそこまで使わないですよね。でも中国では超頻出。特にビジネスシーンや、何かの約束をしたときに「OK、了!🤝(オッケー、決まり!)」みたいな感じで使います。
フォーマルすぎず、でも真面目なトーンを保ちたいときに便利。私も中国の先輩と仕事の話をするときによく使ってます。
【絵文字③】😂笑い泣き → これは万国共通で使える!
これは日本でも中国でも同じ感覚で使えます。「面白すぎる」「爆笑」みたいなときに。ただし中国では、さらに誇張して「哈哈哈(hāhāhā)」って文字で笑いを表現することも多いです。
笑いの”長さ”で笑いの”大きさ”を表現する。これも中国チャット文化のあるあるですね。
【絵文字⑤】🙏合掌 → 「お願い」「ありがとう」
日本だと「お祈り」「感謝」って感じで使いますよね。中国でも基本的には同じですが、よく使われるのは「拜托了🙏(お願いします)」のシーン。
ちなみに中国語で「ありがとう」は謝謝(xièxie)ですが、親しい間柄だと「谢啦~🙏」みたいにラフに言うことも多いです。
日中ハーフの私が感じた”文化の狭間”
ここで少し個人的な話を。
私、父が日本人で母が中国人の日中ハーフなんですけど、小さい頃から「どっちの文化が正しいの?」って混乱することが多かったんですよ。
絵文字の話もそのひとつ。日本にいるときは日本の感覚で絵文字を使って、中国の親戚とやりとりするときは中国の感覚で使い分ける。最初は「めんどくさ!」って思ってたんですけど、今はこれって「相手の文化に寄り添う」ってことなんだなって理解してます。
例えば、日本にいる友達には「ありがとう😊」って送るけど、中国の友達には「谢谢😄」って送る。たったこれだけのことなんですけど、相手が受け取る印象ってぜんぜん違うんですよね。
これって言語だけじゃなくて、絵文字とかスタンプとか、非言語コミュニケーションにも当てはまる。中国語を勉強するなら、こういう”見えない文化”まで理解してこそ、本当の意味で「通じる」んじゃないかなって思います。
中国のチャット文化で知っておきたいスラング&表現
絵文字以外にも、中国のチャット文化には独特の表現がたくさんあります。ここでは、今日から使える実践的な中国語を紹介しますね。
①「666」(liù liù liù)→ すごい!やばい!
中国のネットスラングで超有名なやつ。「六(liù)」が「溜(liū/流暢、上手い)」と発音が似ているので、「すごい!」「うまい!」って褒めるときに使います。
使用例:
友達:「今天我考试得了满分!」(今日テスト満点取った!)
あなた:「666!厉害啊!」(すごすぎ!)
②「2333」→ 爆笑
これは中国の掲示板文化から来た表現。数字が多ければ多いほど笑いの度合いが大きいです。「233333333」とか書く人もいます。
由来は諸説ありますが、元ネタは掲示板の顔文字番号だとか。今では「めっちゃ笑った」を表現する定番表現になってます。
③「有空吗?」(yǒu kòng ma?)→ 暇?時間ある?
友達を誘うときの定番フレーズ。これにプラスして「一起吃饭吗?」(ご飯一緒にどう?)みたいに誘うと自然です。
④「在吗?」(zài ma?)→ いる?
LINEで言う「今大丈夫?」みたいなニュアンス。ただし中国では、いきなり「在吗?」だけ送って、相手が「在」(います)って返してから本題を話し始める文化があるんです。
これ、日本人からすると「回りくどい!」って思うかもしれないですけど、中国ではこれが普通。急に本題から入ると、ちょっと失礼に感じられることもあるみたいです。
⑤「好的!」(hǎo de!)→ オッケー!了解!
超シンプルだけど、めちゃくちゃよく使います。「好!」だけでもいいんですけど、「好的」の方がちょっと丁寧で優しい印象。
さらに砕けた言い方だと「好啦~」(hǎo la~)とか「好哒~」(hǎo dā~)みたいに語尾を変えると、もっとフレンドリーな感じになります。
⑥「加油!」(jiāyóu!)→ 頑張って!ファイト!
これは超定番。友達を応援するときに使います。直訳すると「オイルを加える」なんですけど、「エネルギーをチャージする」みたいなイメージです。
「你可以的!加油!💪」(君ならできる!頑張って!)みたいに使うと、相手もモチベーション上がります。
⑦「吃了吗?」(chī le ma?)→ ご飯食べた?
中国の挨拶の定番中の定番。日本で言う「お元気ですか?」みたいな感じで、本当にご飯を食べたかどうかを聞いてるわけじゃないことも多いです。
ただし親しい間柄だと、本当に「一緒にご飯食べよう」って誘う前振りとして使われることもあります。文脈で判断しましょう。
WeChatスタンプ文化も見逃せない
中国のWeChatには、絵文字以外にもスタンプ(表情包/biǎoqíng bāo)という文化があります。
これがもう、種類が豊富すぎて圧倒される。アニメのキャラクター、有名人の顔写真を加工したもの、ネットミーム…なんでもありです。
特に面白いのが、文字入りスタンプ。中国語のスラングやネット用語が書かれたスタンプが大量に出回っていて、これを使いこなせるようになると、ぐっと中国人の友達との距離が縮まります。
ほんの一例ですが、LINEスタンプ同様に多種多様なスタンプがあります。


実はめっちゃ奥深い、中国のネットコミュニケーション
ここまで読んでくださった方なら気づいたと思うんですけど、中国のチャット文化って、単なる「言葉のやりとり」じゃないんですよね。
絵文字、スラング、スタンプ、数字、全部を組み合わせて、その場の空気や感情を表現する。だから中国語の文法や単語を覚えるだけじゃなくて、こういう”非言語コミュニケーション”も一緒に学ぶことが、めちゃくちゃ大事なんです。
私が深圳に留学してたとき、最初は「教科書通りの中国語」しか話せなくて、正直周りから浮いてました。でも友達と毎日WeChatでやりとりして、絵文字やスラングを使いこなせるようになってから、一気に距離が縮まったんですよ。
「ほんちゃ、最近めっちゃ中国人っぽくなったね」って言われたときは、嬉しかったなあ。
まとめ:今日から実践できる中国チャット術
というわけで、今日学んだことをまとめます。
- 😊の絵文字は中国では要注意。目が開いている笑顔を使おう
- 🤝、🙏、😂は日中共通で使いやすい
- 「666」「233」「加油」などのスラングを積極的に使ってみよう
- WeChatスタンプは中国文化の宝庫。友達のスタンプを真似してみよう
中国語学習って、机の上で単語帳とにらめっこするだけじゃなくて、こうやって「リアルな現場」で使われている表現を学ぶのが一番楽しいし、身につきます。
今日からぜひ、中国の友達とWeChatでやりとりするときに、今日紹介した絵文字やスラングを使ってみてください。最初は恥ずかしいかもしれないけど、相手は絶対喜んでくれるはず。
「あ、この人中国のネット文化わかってるな」って思われたら、もうこっちのもん。そこから会話も盛り上がるし、中国語の上達スピードも段違いに上がります。
中国の友達に「😄」や「🤝」を使ってメッセージを送ってみよう。そして「这个表情很cute!」(この絵文字可愛いね!)とか「你平时喜欢用什么表情?」(普段どんな絵文字使うの?)って聞いてみて。そこからきっと、面白い文化の発見があるはずです。
加油!💪





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